XX エクスクロス 原作:上甲宣之 画:プロダクションI.G [ア行(コミック)]
映画化もされた上甲宣之のスプラッター小説そのケータイはXX(エクスクロス)でをコミック化したものだが、ストーリーや結末は原作とも映画とも異なるものに大幅に変更。もともとは、携帯配信されたものだそうで、それを書籍化。田島昭宇が表紙とキャラクター原案を手がけているが、中身はアニメスタジオ、プロダクションI.Gの原画スタッフが担当。
失恋直後のしよりは、後輩の愛子とともに、阿鹿里村へ温泉旅行にやってきたが、なんと失恋の原因になった、彼氏の浮気相手が愛子だったということを知り、二人は別行動をとる羽目になるのだが…そんな2人に魔の手が迫っていた…。
原作小説も読んだし、映画も見たけど…原作の余分な部分を排除し、かなり簡潔に、大雑把に、スプラッターとしてはけっこうテンポもあり、馬鹿馬鹿しくて面白かった映画版に比べると、このコミック版は逆に、新しいアイデアがいっぱい盛り込まれている。
ただ、ひとつひとつのアイデアが生かしきれないうちに次の展開へ行っちゃうし、話のつながりが分かりにくいところもあるし、原作や映画のような手に汗握るスリル感があまり味わえず、決してボロくそに貶す程つまらなくはないですが、正直思ったほど面白くなかったというのが本音。
オールカラーだし、さすがIGの原画スタッフなんで、作画も奇麗なんだけど(カラーがあだになり、逆に暗すぎてなんだかわからないシーンもいくつかあったが)、シナリオが原作の面白さを生かし切れていないです。
田島昭宇の表紙がカッコイイだけに、ちょっと騙されたかなって思っちゃう。映画公開に合わせて、本屋で平積みされてる時に買わなくて良かったかな。
お薦め度:★★
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